海外勤務とメンタルヘルス5
3. 食事
日々の食事は気分にも影響するため、その変化には注意が必要です。
エキゾチックな食事は、海外旅行の楽しみの一つという方もいらっしゃると思います。しかし、長い期間、慣れ親しんだ食事をできないとなると、どうでしょうか。
海外で生活していると、日本の食材が簡単に手に入らなかったり、和食レストランが近くにない場合があります。
たとえば、豚の薄切り肉、骨の付いてない鶏もも肉、お店に売っていて当たり前と思っていませんか?私がドイツに住んでいた当時は、こうしたものをスーパーで見かけることはありませんでした。(今はどうなのでしょう?知っている方がいたら、教えてください)

そうなると、普段つくっていた、あの料理、この料理ができなくなるわけです。
だからといって命を落とすわけでは、もちろんありません。
…けれども、異国生活で疲れがたまってきた頃に、角煮的な肉がゴロゴロと入っている肉じゃが<もどき>を食べていると、なぜか目に涙が滲んだりする。
「イツモノ、アノ肉ジャガガ、タベタイ」
「日本ガ恋シイ…」
そうです、胃袋と故郷の記憶は切っても切れない関係にあるのです。
では、海外生活で胃とメンタルを守る方法とは? まずは、和食を取り入れるための「守り」の作戦です:
・日本から乾物やインスタント食品を持参することで、和食を日常生活に取り入れやすくする。
・日本では購入していたものを自分で作るようにしてみる。ようかんやいちご大福など。
さらに、日本人同士で和食や和菓子の持ち寄り会を開くのも良いでしょう。お子さんと一緒に作れば、思い出として長く残るかもしれませんね。
次に、「攻め」の作戦も考えましょう。現地の食文化を受け入れ、自分の味覚に馴染ませていく方法です:
・現地ならではの料理を学び、家庭に取り入れる。
・季節行事やイベントを通じて、現地の食文化を体験する。
いかがですか?日本に帰国してから、逆に、あの国のあの料理が恋しいと思う時がくるかもしれません。そんな時、自分でも作れたら嬉しいですね。
渡航者医療センター 松永優子



