- トップ
- >
- 担当者のためのお役立ちツール
1.海外勤務者の健康管理ハンドブック(添付PDF)
2.健康指導ツール
産業保健に携わる医療職の方が、海外勤務者とその家族に健康指導をする際のアドバイス例を以下にお示しします。
1.渡航前のアドバイス
1) 健康状態をチェックする
・健康診断、歯科健診を受ける
・継続医療が必要な病気がある場合、英文診断書を持参する
主治医に記載を依頼する
診断名、経過、薬剤名(商品名・一般名)・薬剤量
2) 現地の医療情報を収集する
・現地特有の疾病の情報、医療機関の情報
3) 赴任地域にあわせて予防接種を受ける
・2回目接種を終了するまでに、最短でも1~2か月かかる
・赴任が決まり次第、早めに予約をする
4) 保険に加入する
・保険の契約内容を確認する
5) 使い慣れた衛生用品や日用品を準備する
2.現地滞在中のアドバイス
1) 健康に責任をもつ(自分の健康は自分で守る)
・予防の意識、病院や医師を選ぶ意識が必要
2) メンタルヘルス
・一次予防(自己予防)が大切 ~コミュニケーション、趣味、スポーツ、ライフスタイル
・体調不良にはじまり、不眠、不安、憂うつ、気力低下という継時的変化に留意する
・不調の際は、相談する(上司、同僚、家族、産業保健スタッフ、現地でのキーパーソン)
3) 医療機関の情報を収集する
・アクセス、診療時間、予約の必要性など受診方法をチェックする
・医療費の支払い方法(現金、クレジットカード、保険証書)
・緊急時の対応などを決めておく
(夜間受診できる病院、救急車の電話番号・料金などをチェック)
4) 病気の時
・事前に相談できる相手を見つけておく
・症状、経過を簡単にまとめて、受診するとあわてずにすむ
・医師や看護師の説明がわからなければ、何度でも聞く
・検査データの管理:自分で行う 赴任地域や病気によっては、
血液検査などの検査結果は本人に渡される
3.小児を帯同するときのアドバイス
1) 健康状態をチェックする
・健康診断:年齢や月齢に応じて、適当な健診項目は変化する
・歯科健診:治療できるものは、出発前に治療を済ます 矯正はタイミングに要注意
・継続医療が必要な病気に関しては、英文診断書を持参
例)喘息、アレルギー、てんかん、心疾患、川崎病など
2) 予防接種
・年齢・月齢に応じた日本での定期・任意予防接種をまず優先する
・時間的余裕がある場合、赴任地域に合わせた予防接種をうける
・現地で追加接種を行う
・英文の予防接種証明書を持参する
3) 小児の病気は、急性疾患が多い 例)発熱・咳・嘔吐・下痢、外傷など
・かかりつけ医を決めておく
・緊急時の対応を決めておく
・簡単な対処法と医学用語を知っておく
4.妊娠・出産に関するアドバイス
1) どちらで出産するかを決める
現地の場合:現地の習慣・医師のアドバイスなどに従う
日本の場合:出産する医療機関を決めて、あらかじめ出産予約をとっておく
日本に帰国するまでは、現地で妊婦健診を受けておく
帰国時に、妊婦健診の経過を診断書などに記載してもらう
※日本に帰国して出産する予定が、現地出産になることも考えておく
2) 飛行機搭乗の時期を確認する
3) 新生児の予防接種
現地で出産した場合:現地のスケジュールで接種を開始する
日本で出産した場合:年齢・月齢相応のワクチンを接種し、あとは現地で追加する